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作詞者の言葉（元本校教諭・大河原皓視先生）

　校歌として歌われる詞の中に何がなければならないか。

　(1) この学校の生徒としてのあり方
　(2) この学校をとりかこむ自然の恵み
　(3) 時の流れに負けることのない不断の姿
　(4) 我が学舎，母校への思い

　そういったことは是非とも詞の中に詠みこみたい、といったことから想を練り、具体的なイメージを模索しました。

　(1)については、すでに校訓として「さとく・あかるく・たくましく」が長谷川校長先生の手で出来ていました。その校訓のもとに、一人の人間として生きていく決意、個としてだけでなく仲間とともに手をたずさえて力強く和を求めていく姿、一日ごとに我が内なる心をふりかえり省みつつ新しくたちあがる柔らかな心、そうした若人の願いが歌ってあります。

　(2)については、東に続く三河丘陵、緑の沃野、西をめぐる矢作の清流と、この学校をとりまく自然を素材にしました。

　(3)については、一番から三番までを、太陽のめぐりとともに、朝・昼・夕そしてまた朝・昼・夕と続く時の流れで暗示しました。

　(4)は、歌詞の最後「豊田北高，我が母校」に、全ての思いが託してあります。

　そして、全体としては、豊かな大地・自然の恵みをうけながら、いつの時も変わることなく、自立した一人の人間として、仲間とともに、日ごとに我が身を省みて、また新しく立ち上がる柔らかな心の持ち主として生きて欲しい、この学校で学ぶ生徒諸君が、素直な心をもって健やかに伸びていく、また新生豊田北高校がそんな学校であって欲しい、そうした願いも詞の中に秘めてあります。

（略）

　生徒諸君によって歌いつがれていく中で、この豊田北高校とともに校歌の思いが一人一人の心の中にもその跡を残し、いつか青春の日の思い出とともに、唇によみがえる日があったらと思います。

（校誌『青雲』創刊号より）